皆さんこんにちは。Go to EnglishのAyaです。
すっかり梅雨が明けて夏本番ですね!
季節は1年に1度巡ってくるのに、蝉の抜け殻を見ると「あー夏が来たなぁ」と毎年懐かしさが込み上げ、感動してしまいます。(なぜか蝉の鳴き声より、抜け殻。笑)
四季があるっていいですね。
しばらくブログがあいてしまいました。
大雨の日に階段で滑って負傷してしまい、しばらく寝たきりとなっておりました(T_T)
雨の日に「足元にお気をつけて」と挨拶に言葉を添えますが、あれは本当に聞き流してはいけない忠告です。笑
皆様もお気をつけ下さい(^^;)
ところで皆さんは学生時代、英語のテストは得意でしたか?苦手でしたか?
今日は日本における英語のテストについて個人的な意見を述べさせていただきます。
この仕事を始めてから、
「もし私が中学校の英語のテストを作ることになったなら…」
と誰からも頼まれていないのに勝手な妄想をしてしまいます。笑
英会話スクールの視点でテストを作ることができたなら、私はこのようにします。
発音•アクセント問題廃止
英訳•和訳による単語テスト廃止
和訳問題における意訳の認可
リスニングテストのバラエティ化
スピーキングテスト必須化
1. 発音•アクセント問題廃止
世界の様々な英語のテストを見てきましたが、発音・アクセント問題は日本以外のテストでは見かけたことがありません。
当校の講師もなぜこのような問題が出題されるのか首をかしげる問題の一つです。
「正しく発音できるか」「正しいイントネーションで言えるか」を間接測定する目的で作られたようですが、ではこの問題で満点を取れたら正しく発音できていることになるのか…疑問ですね。
単語のどこに強弱をつけて発音しているかなど意識することなく英語を話しているネイティブに、中学校のテストで出されたアクセント問題を出したところ満点ではありませんでした。
そして発音記号においても同じことが言えます。
単語のスペルを覚えるだけでも一苦労なのに、さらに発音記号を覚えないといけないとなるとますます英語が嫌になってしまいますよね。
実はネイティブでも発音記号を知らない(読めない)人はたくさんいます。
正しい発音を学ぶためには発音記号を覚えるのではなく、耳から覚えるしかないのです。
聞き取れない単語を正しく発音する事は人間にとって非常に難しいことです。なので、まずは何度もその単語を聞き、真似をする。
そのことが発音記号を覚えることよりずっと大事なのです。
【as an alternative idea】
私なら、生徒さん一人ずつに紙に書かれた単語を読み上げてもらい、ネイティブに正しく伝わればOKというテストに変更します。
2. 英訳•和訳による単語テスト廃止
このブログの中でも何度か書かせていただきましたが、常に日本語に対になる英語があるわけではありません。
「日本語にはあるけれど英語にはない」単語、「英語にはあるけれど日本語にはない」単語がたくさん存在します。また似ているけれど全く同じわけではない単語もあります。
先日、このような問題を見かけました。↓
次の日本語を英語に直しなさい。
①飲む
②話す
③遊ぶ
答え
①drink
②speak
③play
もちろん教科書に出てきた単語を覚えているかのチェックですから、過去1〜2ヶ月以内に授業中に見聞きした単語が答えとなるわけです。
ただ、ここで答えが1つではないことを伝えておくのはとても重要です。
小さい頃からネイティブの英語に慣れ親しんでいる生徒さんにとってみると、「どういったシチュエーションで」という情報が足りず、混乱してしまうかもしれません。
上記の日本語は下記の単語を翻訳する際に使われると考えられる単語たちです。
①drink, have, sip, gulp, swallow
②speak, talk, chat, say, tell
③play, go out, hang out
ちなみに、playは子供が「遊ぶ」場合に使われ、大人同士が「遊ぶ」場合にはgo outやhang outが使われます。
【as an alternative idea】
単語テストの目的が「その単語の意味を理解し、今後使えるようになるか」を試すことが目的なのであれば、私ならこのような問題を出題します。
「次の英単語を含め3単語以上で一文を書きなさい。」もしくは「その英単語の意味を絵で表現しなさい。」
3. 和訳問題における意訳の認可
日本のテストでは1単語1単語の意味をおさえた完全な直訳が求められますが、この不自然な直訳を正解にすることで、日本人の頭の中の翻訳機能はますます手離せないものとなっていく気がしているのです。
日本の学校に見受けられるこの「文法訳読方式」つまり「文法を重視して、訳して読解する方法」からいい加減抜け出さなければ、日本人の英語力は一向に上がらないでしょう。
先日、このような問題を見かけました。↓
次の英文を日本語にしなさい。
“My brother often plays tennis. He doesn’t like playing baseball.”
答え
「私の兄はしばしばテニスをします。彼は野球をするのが好きではありません。」
often=「しばしば」と習いましたが、普段の会話の中で学生さんがこのような表現をするでしょうか。そして、自分のお兄さんの話をするときに「彼」と呼ぶ学生さんはあまりいないと思います。
一つ一つの単語の意味を理解できているかどうかより、なんとなくの意味が理解できニュアンスが汲み取れているかどうかが、将来コミニケーションを図る上で大事だと思います。
【as an alternative idea】
どうしても和訳問題が必要なら、私ならこのような訳も○にします。
むしろ加点します。笑
答えの例
「兄はよくテニスはするんだけど、野球はそんなに好きじゃないの。」
「うちのお兄ちゃん、しょっちゅうテニスしてるわ。でも、野球はあんまりやねん。」
4. リスニングテストのバラエティ化
生徒さんからこのような声を聞くことが度々あります。
「なぜかリスニングテストでは点が取れるのに、レッスン中や映画を見ているときはそれほど聞き取れない」とおっしゃるのです。
リスニングテストの音声は雑音がなく、またあまり感情も込められていません。またスピードも調整されているため聞き取りやすく作成されています。
また対話文や説明文を聞き、内容理解を試される選択問題が主流です。
【as an alternative idea】
リスニングテストは「いざ外国人と会話をするときに相手の言っていることがどのていど理解できるようになったか」を試すことが目的なので、私ならネイティブの方が普通に話すスピードで作成します。
また教科書に載っていない単語も織り混ぜることで、わからない単語が会話に出てきてもうろたえず、知っている単語を頼りにおおまかな意味を汲み取る練習もしてもらいたいです。
映画のワンシーンを聞き、それがどういったシチュエーションで行われた会話なのかを問う問題があっても面白いですね。
教科書に出てきた単語を聞き取れるかどうかを試すためには、ディクテーション(ネイティブが読み上げる内容をそのまま書き取るテスト)が良いと思います。
5. スピーキングテスト必須化
スピーキング力を評価に入れる学校はいまだに少ないですが、子供のうちに一番伸ばすべき英語の能力だと考えます。
実際問題、社会に出た時「英語を読めますか?」「英語を書けますか?」「英語を聞き取れますか?」より「英語を話せますか?」と聞かれることが断然多いのです。
それだけ社会で求められる能力だということです。
将来一番必要になるであろうスピーキング力をないがしろにしてはいけません。
テストは色んな方法が考えられますが、まずここではネイティブスピーカーと一対一のテストにしましょう。
テストの一例として、ある絵を生徒さんに見せてdescribeしてもらいます。
“What can you see in this picture?”
何が見えるか、それの大きさや色、またそれはどこであると想像できるか、などを英語で説明してもらいます。 「あなたはこのような場所に行ったことがありますか?」など面接官は会話を膨らませます。
5分あれば、生徒さんの会話力を十分引き出すことができるのではないでしょうか。
また生徒さんにとっても「私の英語、ちゃんと通じた!」という喜びや自信になり、通じなかった単語の正しい発音を学ぶチャンスにもなるはずです。
使えるようになることこそが、科目「英語」の本来の目的であると私は考えるので、スピーキングテストは絶対導入したいですね。
独り言に長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
生まれ育った箕面で、Go to Englishを開校して12年。
今後もより多くの方に「使える英語」を習得して英語を話せる楽しさを味わってもらいたいと考えています。
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